【47都道府県一覧】住宅事情の特徴を比較|地価の傾向・駐車場相場・地震保険料
住宅費は「どの都道府県に住むか」で桁が変わります。物件価格や家賃だけではありません。車が必須かどうか、駐車場の相場、地震保険料の水準、冬の光熱費——毎月の住居費を構成する要素の多くが、地域によって大きく異なります。
本記事では、当サイトのシミュレーターが初期値として使っている都道府県別データ(月極駐車場の相場目安・地震保険の料率水準)を一覧にまとめ、2026年地価公示に見る地域差とあわせて、都道府県ごとの住宅事情の特徴を整理します。
表の駐車場相場は同一県内でも都心部と郊外で大きく変わるため、あくまで目安(初期値)です。実際の検討時は物件周辺の相場を確認してください。地震保険の水準は、損害保険料率算出機構の都道府県別料率をおおまかに3グループに分けたものです。
地価はどれくらい違うのか:上昇は大都市圏と観光地に集中
国土交通省の2026年(令和8年)地価公示では、全国の住宅地は前年比+2.1%と5年連続の上昇でした。ただし内訳を見ると、上昇を引っ張っているのは一部の地域です。都道府県別の住宅地変動率は、東京都(約+8.4%)を筆頭に、沖縄県(約+6.6%)、千葉県(約+5.0%)、神奈川県(約+4.4%)、大阪府・福岡県(約+4.3%)と、大都市圏と観光需要の強い地域が上位を占めます。
一方で、人口減少が進む地方では横ばい〜下落が続く地点も多く、同じ「上昇局面」でも実態は二極化しています。さらに同じ県内でも、県庁所在地の駅近と郊外では動きがまったく違うため、移住や住み替えの検討では「県平均」ではなく市区町村・地点単位のデータを見ることが重要です。
地点単位の地価と実際の取引価格は、国土交通省の不動産情報ライブラリ(reinfolib.mlit.go.jp)で無料で確認できます。
北海道・東北:住宅は安め、雪・寒さのコストを織り込む
地価・駐車場とも全国で最も負担が軽い水準ですが、寒冷地特有のコスト(暖房費・断熱改修・雪下ろしや融雪設備)が住居費に上乗せされます。札幌・仙台は例外的に都市部価格で、地価上昇も続いています。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 北海道 | 月10,000円前後 | 低め |
| 青森県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 岩手県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 宮城県 | 月10,000円前後 | 中位 |
| 秋田県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 山形県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 福島県 | 月7,000円前後 | 中位 |
関東:都県で駐車場相場が4倍違う
東京都の駐車場相場(月3万円前後)は北関東(月7,000円前後)の4倍以上。地震保険料も千葉・東京・神奈川は全国最高水準のグループです。1都3県の比較は関連記事「神奈川・埼玉・千葉はどこに住む?」で詳しく扱います。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 茨城県 | 月8,000円前後 | 中位 |
| 栃木県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 群馬県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 埼玉県 | 月12,000円前後 | 中位 |
| 千葉県 | 月12,000円前後 | 高め |
| 東京都 | 月30,000円前後 | 高め |
| 神奈川県 | 月20,000円前後 | 高め |
甲信越・北陸:車社会前提、住居費は全国最安圏
駐車場相場は月7,000〜8,000円前後と安い一方、生活は車前提で、世帯で2台保有も珍しくありません。住宅の価格が安くても、車両費(購入・維持・保険)を住居費とセットで考える必要があります。北陸新幹線沿線では駅周辺の地価が動く局面もあります。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 新潟県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 富山県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 石川県 | 月8,000円前後 | 低め |
| 福井県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 山梨県 | 月7,000円前後 | 中位 |
| 長野県 | 月7,000円前後 | 低め |
東海:名古屋圏の都市価格と、静岡の地震保険料に注意
愛知県は名古屋を中心に都市部価格で、地価上昇も続いています。静岡県は南海トラフ地震への備えから地震保険料が全国最高水準のグループで、保険料負担が他県より重くなりやすい点が特徴です。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 岐阜県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 静岡県 | 月8,000円前後 | 高め |
| 愛知県 | 月12,000円前後 | 中位 |
| 三重県 | 月7,000円前後 | 中位 |
近畿:大阪・京都の都市価格と周辺県の住み分け
大阪府は地価上昇率で全国上位、駐車場相場も月2万円前後と首都圏に次ぐ水準です。京都市は景観規制で新規供給が限られ、価格が高止まりしやすい構造があります。滋賀・奈良・和歌山は大阪・京都への通勤圏として住宅費を抑えられる選択肢です。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 滋賀県 | 月8,000円前後 | 低め |
| 京都府 | 月15,000円前後 | 低め |
| 大阪府 | 月20,000円前後 | 中位 |
| 兵庫県 | 月12,000円前後 | 低め |
| 奈良県 | 月8,000円前後 | 中位 |
| 和歌山県 | 月7,000円前後 | 中位 |
中国・四国:住居費は軽いが、流動性と災害リスクを確認
駐車場相場は月6,000〜10,000円前後と全国最安圏です。広島・岡山の都市部を除くと中古住宅の流動性(売りたいときに売れるか)が低いエリアも多く、購入時は将来の出口を意識する必要があります。四国は南海トラフの影響で地震保険料が中位グループです。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 鳥取県 | 月6,000円前後 | 低め |
| 島根県 | 月6,000円前後 | 低め |
| 岡山県 | 月8,000円前後 | 低め |
| 広島県 | 月10,000円前後 | 低め |
| 山口県 | 月6,000円前後 | 低め |
| 徳島県 | 月6,000円前後 | 中位 |
| 香川県 | 月7,000円前後 | 中位 |
| 愛媛県 | 月7,000円前後 | 中位 |
| 高知県 | 月6,000円前後 | 中位 |
九州・沖縄:福岡の一極集中と沖縄の特殊性
九州は福岡市への集中が鮮明で、福岡県は地価上昇率・駐車場相場とも九州の他県と水準が一段違います。沖縄県は移住・リゾート需要と土地の希少性から地価上昇率が全国2位(2026年公示・住宅地約+6.6%)と特殊な動きをしており、台風リスクによる火災保険料の高さも住居費の特徴です。
| 都道府県 | 駐車場相場の目安 | 地震保険料の水準 |
|---|---|---|
| 福岡県 | 月12,000円前後 | 低め |
| 佐賀県 | 月6,000円前後 | 低め |
| 長崎県 | 月6,000円前後 | 低め |
| 熊本県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 大分県 | 月6,000円前後 | 中位 |
| 宮崎県 | 月6,000円前後 | 中位 |
| 鹿児島県 | 月7,000円前後 | 低め |
| 沖縄県 | 月8,000円前後 | 中位 |
県をまたぐ比較で見落としやすい3つの費用
都道府県をまたいで住居費を比較するときは、物件価格・家賃以外に次の3つを忘れずに織り込みましょう。
- 車のコスト:地方は車必須で世帯2台も普通。車両費・ガソリン・保険まで含めると月3〜5万円規模になり、都市部の駐車場代より重いことも多い
- 保険料の地域差:地震保険料は都道府県で最大2倍以上の差。千葉・東京・神奈川・静岡などは高水準グループで、火災保険も水災・台風リスクで地域差がある
- 気候コスト:寒冷地の暖房費・断熱改修、多雪地の除雪、台風地域の備え。年間で見ると無視できない金額になる
よくある質問
- 地価が安い県で家を買えば得ですか?
- 購入価格は抑えられますが、車のコスト・気候コスト・将来の売却のしやすさまで含めて判断する必要があります。人口減少が進む地域では、買った家が将来売りにくい(流動性が低い)リスクが価格の安さの裏返しとして存在します。住み続ける前提の強さで判断が変わります。
- 地震保険料はどれくらい地域差がありますか?
- 地震保険の基本料率は都道府県と建物の構造で決まり、最も高いグループ(千葉・東京・神奈川・静岡など)と低いグループでは2倍以上の差があります。南海トラフや首都直下など想定リスクの大きい地域ほど高く設定されています。正確な料率は損害保険料率算出機構の公表資料で確認できます。
- 駐車場相場の目安はどう使えばいいですか?
- マンション購入や賃貸で駐車場を借りる場合の毎月コストの初期見積もりに使ってください。同じ県でも都心部と郊外で数倍違うことがあるため、検討物件が具体化したら周辺の月極相場を必ず確認しましょう。当サイトのシミュレーターでは都道府県を選ぶと駐車場代の初期値が自動設定されます。
- 移住先の住居費を正確に見積もるにはどうすればいいですか?
- 物件価格・家賃に加えて、駐車場代(または車の維持費)・地震/火災保険料・管理費や修繕費・冬の光熱費まで含めた毎月の実質負担で比較するのが確実です。当サイトのシミュレーターは維持費込みの実質負担を計算できるので、候補地ごとに条件を変えて比較してみてください。