冷蔵庫・洗濯機の引越し準備|水抜き・霜取りはいつから?前日までの手順

引越し当日に最もトラブルが起きやすい荷物が、冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどの大型家電です。「水抜きを忘れて他の荷物が水浸しになった」「ドラム式の固定ボルトがなくて運べなかった」「新居でエアコンが取り付けられなかった」——いずれも準備不足が原因で、当日には取り返しがつきません。

大型家電の準備には「前日までにやらないと間に合わない」工程が多くあります。冷蔵庫の霜取り・水抜きは電源を切ってから時間がかかり、洗濯機の水抜きも手順を知らないと不完全になりがちです。

本記事では、冷蔵庫・洗濯機・エアコン・その他の大型家電について、何日前に何をするかを時系列で整理します。標準引越運送約款上、荷造りの不備による破損は補償されない場合がある点も押さえておきましょう。

冷蔵庫——中身の計画消費は1週間前から、電源オフは前日

冷蔵庫の準備は「中身を空にする」ことから始まります。引越しの1週間ほど前から買い足しを止め、冷凍庫の食材から計画的に消費していきます。当日まで残った要冷蔵品はクーラーボックスで運ぶか、処分するしかありません。

電源を切るのは前日です。製氷機能を使っている場合は前日までに製氷を停止して氷を捨て、給水タンクの水を抜きます。電源オフ後、庫内と冷凍室の霜が溶けて蒸発皿(機種により背面下部など)に水が溜まるため、当日出発前に蒸発皿の水を捨てます。霜が厚く付いている古い機種は、溶けるのに時間がかかるためタオルを敷いて早めに始めてください。

新居に設置した後は、庫内が安定してから食材を入れます。運搬中に本体を傾けた場合はコンプレッサーのオイルが配管に回ることがあるため、設置後しばらく(目安として1時間程度)置いてから電源を入れると安心です。取扱説明書に指定がある場合はそれに従ってください。

水抜き・霜取りを忘れると、運搬中に水が漏れて段ボールの荷物や建物の床を濡らします。荷造り不備による他の荷物への損害は補償の対象外となることがあり、トラブルの典型例です。

洗濯機——水抜きは「給水側」と「排水側」の2段階

洗濯機の水抜きは、給水ホース側と排水側の2段階で行います。手順はまず蛇口を閉め、洗濯物を入れずに標準コースを数十秒回して給水ホース内の水を本体に落とし、いったん停止してから給水ホースを外します(ホース内に残った水がこぼれるのでタオルを用意)。次に最短時間で脱水運転を行い、本体と排水ホースの水を出し切ってから排水ホースを外します。

ドラム式洗濯機は、輸送時にドラムを固定する輸送用ボルト(固定金具)の取り付けが必須です。購入時に付属したボルトを保管していない場合は、メーカーから取り寄せが必要で数日かかることがあります。引越しが決まったらすぐに有無を確認してください。固定せずに運ぶとドラムが暴れて故障の原因になり、業者に運搬を断られる場合もあります。

新居では、防水パンのサイズと排水口の位置、蛇口の高さが合うかで設置可否が決まります。内見時に防水パンの内寸を測っておくと、買い替えの要否を事前に判断できます。

洗濯機の設置(給排水の接続)は引越し業者の基本作業に含まれる場合と有料オプションの場合があります。見積もり時に、取り外し・取り付けがどこまで含まれるかを確認しておきましょう。

エアコン——取り外し・取り付けは業者手配、繁忙期は予約が埋まる

エアコンの移設は、冷媒ガスを室外機に回収するポンプダウンという作業が必要で、電気工事の知識のない人が自分で行うのは故障・ガス漏れのもとです。引越し業者のオプションか、エアコン工事の専門業者に依頼します。

費用の目安は取り外し+取り付けで1台あたり1万〜3万円程度、配管の延長・交換や高所作業があると追加費用がかかります。夏の繁忙期は工事枠が埋まりやすく、引越し日に取り外しが間に合わないと退去に響くため、引越し日が決まったら早めに手配してください。

築年数の古い物件への移設では、コンセントの形状・電圧(100V/200V)や配管穴の位置が合わないことがあります。新居のエアコン設置場所の写真を撮って業者に事前共有すると、当日の追加費用や工事不能を避けやすくなります。

製造から10年前後のエアコンは、移設費用(数万円)と電気代の差を考えると買い替えのほうが得になる場合があります。移設か買い替えかは、省エネ性能の差も含めて判断しましょう。

その他の大型家電——テレビ・電子レンジ・照明の注意点

薄型テレビは画面が割れやすく、購入時の箱と発泡スチロールが残っていればそれが最適な梱包材です。ない場合は毛布で包んで立てたまま運びます(画面を下にして平置きしない)。録画用外付けHDDは接続したままにせず、単独で梱包します。

電子レンジは庫内のターンテーブル(ガラス皿)を外して個別に梱包します。中に入れたまま運ぶと割れの定番原因になります。オーブンレンジの角皿・網も同様です。

照明器具は、引越し当日に旧居で外し新居で取り付けるまで自分で行うのが基本です(シーリングライトは工具不要の機種が多い)。旧居の退去時に照明を残すか外すかは契約条件によるため、賃貸の場合は事前に確認してください。

  • 1週間前: 冷蔵庫の中身の計画消費開始・ドラム式の輸送用ボルト確認・エアコン工事の予約
  • 前日: 冷蔵庫の電源オフ(製氷停止・給水タンク排水)・洗濯機の水抜き
  • 当日朝: 冷蔵庫の蒸発皿の水を捨てる・テレビ等の配線を外して梱包
  • 新居到着後: 冷蔵庫は設置後しばらく置いてから通電・洗濯機は試運転で水漏れ確認

処分するなら家電リサイクル法の対象品に注意

引越しを機に冷蔵庫・洗濯機・エアコン・テレビを処分する場合、これらは家電リサイクル法の対象品目のため、粗大ごみには出せません。買い替えなら販売店の引き取り、処分のみなら自治体案内の回収業者か指定引取場所への持ち込みで、リサイクル料金と収集運搬料金がかかります。

まだ使える製品なら、リサイクルショップや買取サービスのほうが手取りはプラスになります。製造5年以内が買取の目安とされることが多く、引越し直前は依頼が混み合うため、処分・売却の判断は2週間前までに済ませるのがおすすめです。不用品処分の全体像は別記事で詳しく解説しています。

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よくある質問

冷蔵庫の電源はいつ切ればいいですか?
引越しの前日に切るのが目安です。製氷機能の停止と給水タンクの水抜きは前日までに行い、電源オフ後に霜が溶けて溜まった蒸発皿の水を当日出発前に捨てます。霜が厚い機種は溶けるのに時間がかかるため、早めに始めてタオルで養生してください。当日は中身が完全に空である必要があります。
洗濯機の水抜きのやり方は?
2段階で行います。まず蛇口を閉めて洗濯機を数十秒運転し、給水ホース内の水を本体に落としてからホースを外します。次に最短の脱水運転で本体と排水ホースの水を出し切り、排水ホースを外します。ホースを外すときは残り水がこぼれるためタオルを用意してください。ドラム式はさらに輸送用の固定ボルトの取り付けが必要です。
ドラム式洗濯機の輸送用ボルトをなくしました。どうすればいいですか?
メーカーの部品窓口から型番を伝えて取り寄せます。取り寄せには数日かかることがあるため、引越しが決まった時点で有無を確認してください。固定ボルトなしで運ぶとドラムが動いて故障の原因になり、運搬を断られる場合もあります。どうしても間に合わない場合は引越し業者に相談し、指示に従ってください。
運んだ直後の冷蔵庫はすぐ電源を入れていいですか?
設置後しばらく(目安として1時間程度)置いてから電源を入れるのが安全です。運搬中に本体が傾くと冷却用コンプレッサーのオイルが配管側に流れることがあり、すぐ通電すると故障の原因になり得ます。機種の取扱説明書に指定時間の記載があればそちらに従ってください。食材は庫内が十分冷えてから入れます。
エアコンの移設費用はいくらくらいかかりますか?
取り外しと取り付けの基本工事で1台あたり1万〜3万円程度が目安です。配管の延長・交換、高所作業、専用回路の増設などがあると追加費用がかかります。夏の繁忙期は予約が取りにくいため早めの手配が重要です。製造から10年前後の機種なら、移設せず省エネ性能の高い新機種への買い替えも比較検討する価値があります。

参考情報