新生活で必要になるものリスト|エアコン・カーテンなど見過ごされがちな入居時コスト

住まいの資金計画というと、物件価格や家賃、諸費用、引越し費用までは誰もが計算します。ところが、その先にある「入居した日から必要になるアイテム」の費用は、資金計画から抜け落ちがちです。

カーテンがなければ初日の夜から室内は外から丸見えです。照明器具が付いていない部屋は珍しくなく、真夏・真冬のエアコンなしは健康リスクにすらなります。これらは賃貸・新築・中古を問わず発生し、まとめると数十万円、新築戸建で一式そろえる場合は100万円規模になることもあります。

本記事では、なぜこのコストが見過ごされやすいのかを整理したうえで、住まいタイプ別の必要アイテムと概算の目安、入居前にやっておくべき準備をまとめます。

なぜ見過ごされるのか:「物件に付いていると思っていた」の正体

入居時アイテムのコストが盲点になるのには、構造的な理由があります。

第一に、新築は「何も付いていない」が標準だからです。モデルルームや完成見学会は家具・照明・カーテン付きで演出されていますが、実際の引渡し状態では、エアコンはもちろん、照明器具・カーテンレール・網戸・テレビアンテナまでオプション扱いという物件が普通にあります。「買った家に照明がない」ことを引渡し後に知るケースは典型的な失敗談です。

第二に、賃貸は物件によって設備がまちまちだからです。エアコンや照明が「設備」として付いている部屋もあれば、「残置物」(前入居者が置いていったもので、壊れても大家に修理義務がない)の場合も、そもそも無い場合もあります。前の住まいの感覚で「あるはず」と思い込むと、入居日に慌てることになります。

第三に、タイミングの問題です。これらの出費は、物件の契約金・諸費用・引越し代を払い終えた直後、手元資金が最も薄くなった時期に一気に発生します。金額自体は物件価格に比べれば小さいため資金計画で意識されず、しかし直撃するのは残高が減った家計——見過ごされやすく、効きやすい出費なのです。

中古住宅は「残置物次第」でさらに読みにくくなります。エアコンや照明が残っていても製造年が古く、入居早々に買い替えになることも。内見時に製造年と動作を確認し、残るのか撤去されるのかを契約前にはっきりさせましょう。

住まいタイプ別:何が「付いていない」ことが多いか

代表的なアイテムについて、住まいタイプ別に「自分で用意する可能性」を整理します。◎=ほぼ確実に必要、◯=物件により必要、△=付いていることが多い、という目安です。

入居時に自分で用意する可能性の目安(個別の物件・契約条件で必ず確認を)
アイテム賃貸新築(戸建・マンション)中古
カーテン・カーテンレール◯(レールはあることが多い)◎(レールもオプションの場合あり)◯(残置物次第)
照明器具◯(居室は無いことが多い)◎(ダウンライト以外は無いことが多い)◯(残置物次第)
エアコン△〜◯(台数不足はよくある)◎(オプションか自己手配)◯(古い場合は買替え)
網戸◯(戸建はオプションの場合あり)
物干し金具・竿
テレビアンテナ・回線△(共聴設備あり)◎(戸建はアンテナ工事が必要)
冷蔵庫・洗濯機など家電
表札・宅配ボックス(戸建)

費用の目安:合計すると「数十万円」の世界

金額は製品グレード・部屋数・時期で大きく変わるため、あくまで概算の目安ですが、規模感を持っておくことが大切です。

入居時アイテムの概算目安(2026年時点の一般的な価格帯・変動あり)
アイテム概算の目安備考
エアコン(工事費込み・1台)7万〜15万円程度〜対応畳数が大きいと上振れ。3LDKで2〜3台なら20万〜40万円規模
カーテン(1窓)既製品5千円前後〜・オーダー数万円窓数が多い戸建は全窓で10万円を超えることも
照明器具(1室)5千円〜2万円程度全室そろえると部屋数×この金額
冷蔵庫・洗濯機・電子レンジ等一式15万〜40万円程度単身と家族で大きく変わる
網戸・物干し・アンテナ等(新築)各数万円規模新築オプション見積で確認
細々した日用品・収納用品2万〜5万円程度初週に集中して発生しやすい

入居前にやっておくこと:採寸と手配の段取りがすべて

このコストは、入居前の段取りでかなり圧縮できます。ポイントは「引渡し・入居の前に、現地で測って、比較して、工事日を押さえる」ことです。

  • 内見・内覧会で採寸する:窓のサイズ(カーテン)、洗濯機置き場・冷蔵庫スペースの幅、搬入経路(玄関・廊下・階段)。サイズ違いによる買い直しが最も無駄な出費
  • 新築オプションは量販店と比較する:エアコン・照明・網戸などの売主オプションは手間いらずだが割高なことも。同じ工事の量販店・専門業者見積と比べてから決める
  • エアコン工事は早めに予約する:引越しシーズンや夏前は取り付け工事が数週間待ちになる。入居日に間に合わせるなら逆算して手配する
  • 今の住まいから持ち込めるものを確認する:カーテンは窓サイズが合わないことが多い。エアコンの移設は移設費と寿命を考えると買替えが合理的な場合もある
  • 「初日に必要なもの」を分けておく:カーテン・照明・寝具・(季節により)エアコンは初日必須。それ以外は住みながら買い足すほうがサイズ・動線の失敗がない

資金計画への組み込み方

最も大切なのは、この費用を最初から資金計画の1項目として立てておくことです。物件の諸費用(仲介手数料・登記費用・ローン諸費用)とは別枠で、賃貸・中古なら10万〜30万円、新築なら30万〜100万円を「新生活立ち上げ費」として確保しておくと、入居直後の家計が崩れません。

予算が苦しい場合は、優先順位で分割します。初日必須(カーテン・照明・寝具・季節のエアコン)→2週間以内(洗濯機・冷蔵庫などの主要家電)→1〜3ヶ月(収納・インテリア・2台目以降のエアコン)の3段階に分ければ、初期の出費ピークをならせます。

住宅購入の資金計画では、物件価格・諸費用に加えてこうした立ち上げ費まで含めた「手元に残す現金」を決めてから、頭金と借入額を逆算するのが安全です。維持費込みの毎月負担は当サイトのシミュレーターで確認できます。

よくある質問

新築に入居するとき、何が付いていないことが多いですか?
物件によりますが、照明器具・カーテンレール・エアコン・網戸・物干し金具・テレビアンテナは「付いていない(オプション)」ことが多い代表格です。引渡し時の標準仕様とオプションの範囲を契約前に書面で確認し、必要なものの合計額を資金計画に入れておきましょう。
入居時アイテムの総額はどれくらい見ておけばいいですか?
住まいのタイプと世帯規模によりますが、概算で賃貸・中古なら10万〜30万円、家電も一新する場合や新築で一式そろえる場合は30万〜100万円規模を見ておくと安全です。特にエアコン複数台と全窓カーテンが重なる新築戸建は金額が膨らみやすい構成です。
エアコンは入居前に付けるべきですか?
真夏・真冬の入居なら、入居日までの設置を強くおすすめします。取り付け工事は繁忙期に数週間待ちになるため、引渡し日が決まったら早めに手配を。新築でオプション価格が高いと感じたら、量販店の工事込み価格と比較してから決めると無駄がありません。
賃貸の部屋にエアコンや照明が付いていた場合、壊れたら誰が直しますか?
契約書で「設備」となっていれば大家(貸主)負担で修理・交換されるのが原則です。一方「残置物」扱いなら修理義務は借主側にあり、壊れても自費対応になります。内見時にどちらの扱いか、製造年と合わせて確認しておくと入居後のトラブルを避けられます。

参考情報