住宅ローン控除は2年目から年末調整でOK|書き方・必要書類・忘れたときの対処
この記事の要点
- 2年目以降は勤務先の年末調整で完結します。毎年の確定申告は不要です
- 使う書類は税務署からまとめて届く控除証明書と銀行の年末残高証明書(調書方式移行により不要の場合あり)の2点
- 提出を忘れても確定申告で救済できます(5年以内)。証明書を失くした場合は税務署に再交付を申請できます
初年度の確定申告を終えると、住宅ローン控除は2年目から格段に楽になります。勤務先の年末調整の書類に1枚書き足して、証明書を添えるだけ。この記事では、その「1枚」の扱いと、書類を失くした・提出を忘れたときのリカバリーをまとめます。
初年度の確定申告がまだの人は、先に初年度の確定申告のやり方をどうぞ。
毎年使う2つの書類
年末調整で住宅ローン控除を受けるのに使う書類は次の2つです。
①年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書 — 初年度の確定申告のあと(おおむね10月頃)、税務署から控除期間の残り年数分がまとめて届きます。「給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」と一体の様式で、毎年1枚ずつ使います。マイナポータル等での電子交付を選択することもできます。
②住宅ローンの年末残高証明書 — 借入先の金融機関から毎年10〜11月頃に届きます。ただし金融機関が税務署へ残高情報を直接提供する調書方式への移行が進んでおり、対応済みの金融機関では証明書の添付が不要になります(勤務先の案内に従ってください)。
①は再発行に税務署への申請が必要です。「残り10年分」など長期間使う書類なので、住宅関係の書類とまとめて保管場所を決めておきましょう。
申告書の書き方のポイント
勤務先への提出期限は会社ごとに異なります(11月中〜12月上旬が一般的)。間に合わなかった場合の対処は次のとおりです。
- 記入するのは主に「年末残高」——銀行の残高証明書(または金融機関のWEB明細)の12月31日時点予定額を転記します
- 証明書にあらかじめ印字された取得価額・居住開始日はそのまま使用。残高×0.7%(と取得価額基準の少ない方)が控除額として計算されます
- !!info ペアローン・連帯債務の場合は、それぞれの申告書に自分の負担割合分の残高を記入します。夫婦とも年末調整が必要です(ペアローンの解説)
- 繰り上げ返済をした年は残高が予定額とずれることがあります。証明書が実際の残高と異なる場合は金融機関に再発行を依頼してください
忘れた・失くした・転職した——リカバリー早見表
「忘れたら1年分損する」制度ではない、というのが安心材料です。ただし還付が遅れる分だけ手元資金の面では損なので、年末調整で処理するのが基本です。
年末調整だけで完結する年は、ふるさと納税のワンストップ特例も併用できます。確定申告をする年はワンストップが無効になる点だけ注意してください(併用の詳しい解説)。
| 状況 | 対処 |
|---|---|
| 年末調整に出し忘れた | **確定申告(還付申告)で受けられます**。翌年1月1日から5年間有効 |
| 控除証明書を失くした | 税務署に「交付申請書」を提出して再交付(オンライン・郵送可) |
| 残高証明書を失くした | 金融機関に再発行を依頼(WEB完結の銀行も多い) |
| 年の途中で転職した | 新しい勤務先の年末調整で提出(前職の源泉徴収票も必要)。年末調整に間に合わなければ確定申告 |
| 医療費控除・ふるさと納税(6自治体以上)で確定申告する年 | 住宅ローン控除も**その確定申告に含めて**申告(年末調整済みなら自動で反映されるが、申告書には記載される) |
よくある質問
- 住宅ローン控除の2年目に必要な書類は何ですか?
- 税務署から届く「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書(申告書と一体の様式)」と、金融機関の年末残高証明書の2点です。証明書は初年度の確定申告後に残り年数分がまとめて届きます。なお金融機関が残高情報を税務署へ直接提供する調書方式に移行済みの場合、残高証明書の添付は不要になります。
- 年末調整で住宅ローン控除を出し忘れました。どうすればいいですか?
- 確定申告(還付申告)をすれば控除を受けられます。還付申告は翌年1月1日から5年間提出できるため、権利がすぐ消えることはありません。e-Taxならスマホとマイナンバーカードで完結し、還付まで3週間程度が目安です。
- 転職した年の住宅ローン控除はどうなりますか?
- 新しい勤務先の年末調整で、控除証明書・残高証明書に加えて前職の源泉徴収票を提出すれば通常どおり控除を受けられます。転職のタイミングで年末調整に間に合わない場合は確定申告で申告してください。なお転職が審査や借入条件に与える影響は転職と住宅ローンの解説へ。
理解度チェック
Q. 住宅ローン控除の2年目以降も、毎年確定申告をしないと控除を受けられない。
答え: ❌ — 2年目以降は勤務先の年末調整で控除を受けられます。初年度の確定申告後に税務署から交付される控除証明書と、金融機関の年末残高証明書(調書方式移行で不要となる場合あり)を年末調整の書類に添えて提出するだけです。医療費控除など他の理由で確定申告をする年は、そちらに含めて申告します。