住宅購入にかかる税金(不動産取得税・登録免許税・固定資産税・印紙税)

住宅の購入には、契約時・登記時・取得後・保有中と、それぞれのタイミングで異なる税金がかかります。主なものは、契約書に課される「印紙税」、登記の際に納める「登録免許税」、取得後に一度だけかかる「不動産取得税」、そして毎年かかる「固定資産税・都市計画税」の4つです。

いずれも自己居住用の住宅には軽減措置が用意されており、要件を満たせば税負担は大きく下がります。特に不動産取得税は、新築住宅なら建物の評価額から1,200万円が控除されるため税額が0円になる例も多くあります。一方で、取得後数ヶ月してから納付書が届く税金もあり、知らずにいると想定外の出費に感じられます。

このページでは4つの税金の仕組み・税率・軽減措置・納付タイミングを整理し、当サイトのシミュレーターによる試算例を紹介します。

印紙税:契約時にかかる税金

印紙税は、不動産売買契約書や金銭消費貸借契約書(住宅ローン契約)といった課税文書に課される税金で、収入印紙を貼付して納めます。税額は契約書に記載された金額によって決まり、記載金額が1,000万円5,000万円以下の場合は2万円です(売買契約書には軽減措置あり)。

近年広がっている電子契約を利用すると、紙の課税文書が作成されないため印紙税は0円になります。ネット銀行の住宅ローンを中心に電子契約に対応する例が増えており、売買契約・ローン契約の両方で使えれば数万円の節約になります。

印紙税は契約のたびにかかるため、売買契約と住宅ローン契約でそれぞれ必要になる点にも注意しましょう。

登録免許税:登記時にかかる税金

登録免許税は、所有権の保存・移転登記や抵当権の設定登記の際に国へ納める税金です。税率は登記の種類ごとに定められており、自己居住用の住宅には軽減税率が適用されます。

住宅ローンを借りる場合に必要な抵当権設定登記の税率は、本則では借入額の0.4%ですが、自己居住用の要件を満たせば0.1%に軽減されます。借入4,000万円なら本則16万円のところ4万円で済む計算です。

所有権については、新築建物の保存登記が0.15%、中古建物の移転登記が0.3%、土地の移転登記が1.5%(いずれも軽減税率)です。課税標準は売買価格ではなく固定資産税評価額(新築は認定価格)である点も押さえておきましょう。実務では司法書士が登記を代行するため、別途司法書士報酬(試算例では8万円)がかかります。

登録免許税の税率(自己居住用住宅の軽減税率)
登記の種類本則税率軽減税率
所有権保存登記(新築建物)0.4%0.15%
所有権移転登記(建物)2.0%0.3%
所有権移転登記(土地)2.0%1.5%
抵当権設定登記0.4%0.1%

不動産取得税:取得後に一度だけかかる税金

不動産取得税は、不動産を取得したときに一度だけ都道府県へ納める税金です。税率は土地・住宅とも3%で、課税標準は固定資産税評価額です(宅地は評価額の2分の1とする特例あり)。

新築住宅には大きな軽減措置があり、床面積などの要件を満たせば建物の評価額から1,200万円が控除されます。建物評価額が1,200万円以下であれば建物分の税額は0円になるため、新築では不動産取得税がかからない例も多くあります。土地についても一定の税額控除があります。

注意したいのは納付のタイミングです。不動産取得税は取得後数ヶ月してから納付書が届くため、引越しや家具の購入で出費がかさんだ後に請求が来ることになります。当サイトの試算例(新築マンション4,500万円)では16万円を見込んでおり、この程度の金額をあらかじめ残しておくと安心です。

固定資産税・都市計画税:毎年かかる税金

固定資産税は、毎年1月1日時点の所有者に課される市町村税で、税率は固定資産税評価額×1.4%(標準税率)です。市街化区域内の物件にはさらに都市計画税(最高0.3%)が上乗せされます。

住宅には軽減措置があり、住宅用地は小規模住宅用地(200平米以下の部分)で課税標準が6分の1になるなどの特例が適用されます。また新築住宅は、当初3〜5年間(一般の戸建て3年・マンションなど5年が目安)にわたり建物分の税額が半額になります。

年間の負担額はおおむね物件価格の0.4%前後が目安です。4,500万円の物件なら年18万円程度、月あたり1.5万円程度の負担が住宅ローン返済とは別に続くイメージです。新築の軽減期間が終わると建物分が増えるため、数年後の負担増も見込んで資金計画を立てましょう。

試算例:新築マンション4,500万円の税金

当サイトのシミュレーターで、新築マンション4,500万円・借入4,000万円35年(諸費用合計約199万円)のケースにおける税金部分を抜き出した例です。購入時にかかる税金だけで約38万円となります。

このほかに、入居後は毎年の固定資産税・都市計画税(目安は物件価格の0.4%前後/年)が続きます。購入時の一時的な税金と、保有中の継続的な税金を分けて把握しておくことが大切です。

新築マンション4,500万円・借入4,000万円の税金の内訳(購入時)

  • 印紙税(ローン契約・借入1,000万円5,000万円以下):2万円 ※電子契約なら0円
  • 登録免許税(抵当権設定・軽減税率0.1%):4万円
  • 登録免許税(所有権):16万円
  • 不動産取得税(取得後数ヶ月で納付書が到着):16万円
  • 購入時の税金合計:約38万円(諸費用合計 約199万円の一部)

よくある質問

住宅購入時にかかる税金にはどんなものがありますか?
主に4つあります。契約時の印紙税(1,000万円5,000万円以下の契約で2万円、電子契約なら0円)、登記時の登録免許税(抵当権設定は軽減税率0.1%など)、取得後に一度だけかかる不動産取得税(税率3%)、そして毎年かかる固定資産税(1.4%)・都市計画税(最高0.3%)です。いずれも自己居住用住宅には軽減措置があります。
新築住宅なら不動産取得税はかからないと聞きましたが本当ですか?
かからない例は多くあります。不動産取得税の税率は3%ですが、新築住宅は要件を満たせば建物の固定資産税評価額から1,200万円が控除されるため、評価額が1,200万円以下なら建物分の税額は0円です。ただし物件によっては課税されることもあり、当サイトの試算例(新築マンション4,500万円)では16万円を見込んでいます。納付書は取得後数ヶ月してから届きます。
固定資産税は毎年いくらくらいかかりますか?
目安は物件価格の0.4%前後/年です。税額は固定資産税評価額×1.4%に、市街化区域では都市計画税(最高0.3%)が加わります。新築住宅は当初3〜5年間、建物分の税額が半額になる軽減措置があるため、軽減期間が終わった後の負担増も見込んでおきましょう。
印紙税を節約する方法はありますか?
電子契約を利用すれば印紙税はかかりません。印紙税は紙の課税文書に課される税金のため、電子契約では課税対象となる文書が作成されないからです。借入額1,000万円5,000万円以下の住宅ローン契約なら2万円の節約になり、売買契約も電子化できればさらに抑えられます。

参考情報